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[総務]。それは成果が可視化しずらくも、プロフェッショナルな仕事

[総務]、と聞くと、みなさんはどういう印象をもつでしょうか。
・会社にとっての潤滑油
・会社にとってマルチな何でも屋
など、抽象的なイメージ。その一方、
・会社から期待を寄せられていない間接部門などを連想する方も少なくないように思います。

インクフリーが知ってほしいポイント整理
  • 総務職とは、大きな評価を得ることができる業種
  • 時代が変われば企業の在り方も変わる
  • 領域別の業務管理のプロ集団が総務

会社貢献度の二面性 総務という部門では、会社全体に仕組みや規則などを導入すること、会社に以前からある旧態の制度などを固守することなどに始まり、結果的に、直接部門の業務の実情とそぐわない、などから組織全体へギャップや摩擦が生じたりすることも往々にあると思います。 それは何故起こりうるものなのでしょう。 先日、筆者は「日本の総務部は、外資と比較して約40年遅れている」、こんなコラムを目にしました。 まず率直に感じたこと、それは「会社貢献度」への視点が直接部門と間接部門では、そもそもが違います。 仮に、 年商10億円・利益2億円の事業を、売上高12億円へと成長させ、利益を2億円以上確保しよう。 これは直接部門が担う会社(事業)への貢献です。 一方、総務など間接部門にとっては、 年商10億円のうち、経費8億円を合理化し、利益を2億円以上確保しよう。 こう解釈するかもしれません。 どちらも間違いなく会社への貢献なのです。

会社組織内で管理する予算は人事部に次いで2番手 前述した会社への貢献は経費の合理化。総務の領域で扱う経費は年間で、人件費を扱う人事に次いで2番目とされています。 会社全体の日用品・消耗品の管理に始まり、事業用の物件、会社の資産などから、職場のメンテナンス、とりわけ清掃や、受付などといったところまでを扱うためであり、会社の規模が大きければ大きいほど、経費の額も比例します。 つまり、消耗品である付箋一枚当たりのコスト、エアコンの標準温度の設定など、一般的に人がそれらを抑制することで、不満に感じる一部のことへの「わずか数銭の削減の取り組み」は、年換算すると膨大な削減幅を生むことになり、物件や一部の会社資産管理などの分野では、その合理性を確保することで一目瞭然の成果を生み出すわけです。 その合理性こそ時代にあったもの、組織にあってものであることが肝要であり、「総務」という業務領域は広範囲に渡ればこそ、断片的にでも分野別でもプロフェッショナルな仕事が必要とも感じますし、普段は表舞台には顔を出さない間接部門から、不健全な会社は健全に、健全な会社はより健全意することができます。 ただし、それはすべてにノウハウや一定の知識を要するものであることを忘れてはいけません。

総務こそ年月をかけて育てるべき部署であった ノウハウや知識をどう蓄積するか。 筆者が勤める当社は、50名そこそこの事業規模であって、現在は「経営管理室」なる部署により、総務職を担っています。もちろんそれは日々、「あれはいい、これはダメ」の試行錯誤の繰り返しのようです。 しかし、創業数年間に大きな間違いを犯していたことに今更ながら気が付きます。 当社も、例外になく総務=「気配りができれば、誰でもいい」、こんな風潮も一部にはあったかに今更ながら感じます。一例をあげると、お茶出しから受付電話の対応などから契約書作成・管理、はたまた物件管理等に至るまでスタッフは組織のユーティリティプレイヤーとして、マルチに飛び回っていました。 当時は、「総務以外の部署において、業務権限が及ばない業務は総務の領域」、こんなことも風土があったのかもしれません。創業5年を経た今だからわかることは、組織上のレイヤーの棲み分けを当時怠たり、総務と庶務の各業務を一色単に並列においたことでした。 さらには、「気配りが・・・」こんな組織では、人は育ちません。 逆に、前項であげたとおり、とある分野におけるプロフェッショナルを採用したとしましょう。当然、それだけでは組織は機能するわけもありません。 そんなことを繰り返しつつ、現在も当社の事業規模からこそ「部」や「課」といった「総務」としての組織は形成されていないにせよ、分業化を推進するとともに、日常的に体質の見直しを行おうとする風潮が生み続けなければなりません。 それは、入社したその日から、それ以前から勤務する先輩からレクチャーを受ける一方で、会社の体質や制度の理解、ウィークポイントがあれば、それの拠出に一定の時間を割き、他部門の業務を阻害することなく、新しい風を吹き込む。 当然、一朝一夕ではどうにもならないものであって、一番会社にとっての取り組み上、育成に時間を要します。さらには、これだけの情報化社会ですから、仕組は勿論、それを管理するソフトや情報、サービスなど数多とヒントは点在している一方、どれを採用するかも重要なポイントです。 結果、時代に流れにそって、過去の良い要素は維持し、改善すべきところを明確化して取り組む、常に会社組織全体を俯瞰視できる数少ない重要なポストとして、もっと効果に機能すべき部署であると感じています。

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